日本の瓦文化の歴史は約1400年以上と言われています。
最初は、寺院や城・武家屋敷などで使われていたものが、江戸時代に入って
一般の民家で使われるようになりました。
そして現代、その製造方法や素材は伝統を受け継ぎながらも日本の風土に
最適な「屋根材」として進化し、高い信頼を得ています。
いまの瓦と、むかしの瓦。大きな違いは、その製造方法です。
「むかし」は手づくりのため、形も捻れて、品質の安定しない
ものでした。そのため、屋根を葺く方法も、そのガタつきを
抑えるために、まず床土を敷き、その上に捻れた瓦を敷く
「土葺き工法」がとられていました。
これが今でも「瓦屋根」=「重たい」=「地震に弱い」という
誤解にも繋がっているのではないでしょうか。
しかし、「いま」は瓦自体の品質も一定化しているので、床土
を必要としない「完全乾式工法」がとられ、耐震工法も普及し
ています。それにより屋根自体は軽量化が進み、耐震性、
耐久性は遥かに向上しているのです。
また近年では、耐候性も強く、軽くて、耐震性面でも有利な
ことから、スレート系屋根材が広く普及しています。色彩豊富
で種類も多いスレート系屋根材の登場で、我々を取り巻く
住環境はより一層豊かなものになってきています。
瓦は、長い歴史の中で繰り返されてきた工夫とそこから生まれる安心感から日本の風土にマッチした屋根材といえます。スレート系屋根材の中でも「化粧スレート」は環境問題等への配慮から、石綿の代わりに、人工繊維や天然繊維を使用した無石綿の化粧スレートに変わってきており、環境面・コスト面・耐震性、そして豊富なカラーバリエーションを有する事から屋根材として注目されています。
建築基準法の性能規定に対応し、屋根の性能を初めて科学技術的に示す「ガイドライン工法」を採用する事で、安全で信頼出来る瓦屋根工事の普及に努めています。